安倍総理は9月25日の会見で、アベノミクスを最大に評価したうえで「人づくり革命」を大きな柱として、3歳から5歳の保育園・幼稚園・高等教育の無償化、介護人材確保のために処遇改善をしたい。そのために、2019年10月の消費税10%引き上げ財源の使途を「人づくり革命」に活用しなければならないと判断した。北朝鮮情勢についても、最大限まで圧力を強め力強い外交を進めていく。そのために国民の信を問うための解散であると表明し、9月28日に加計・森友学園問題の追及逃れのために「国難突破解散」と欺瞞に満ちた名の下に、臨時国会冒頭に衆議院を解散した。
自民党は、総選挙のなかで「憲法改正」についてはほとんど触れず、安保関連法・組織犯罪処罰法(共謀罪)同様、選挙の争点としないまま、またも国民を欺き選挙に勝利し、直後には自民党憲法改正推進本部での議論を再開させた。
現在、トランプ大統領と米追随の日本政府の対応で北朝鮮情勢の緊張は高まっている。トランプ大統領は「エルサレムをイスラエルの首都」と認定し、テルアビブの在イスラエル米大使館をエルサレムに移すことを決定した。
中東情勢の緊張を高め、中東和平を踏みにじる米トランプ政権の蛮行を強く非難するものである。
安倍総理は、2018年年頭所感で憲法改正について国民的議論を深めたいと表明した。日本は、自公政権により「安全保障関連法」「組織犯罪処罰法」を強行成立させ、「不都合な世論を弾圧」し「集団的自衛権」を行使出来る国になっている。今回、安倍総理が目指す「憲法改悪」は、憲法9条3項を追加することで、1、2項が無効化されて事実上「軍隊」組織になる可能性も否定できない。
安倍総理は、3項追加を「自衛隊の存在を明記することで違憲という批判から逃れ、災害派遣を容易に出来る」と嘯き、国民を誤魔化し、何としても改憲を行う構えである。政権与党である公明党は以前から3項追加を主張しており賛成することになると思われ、自民党内部にも改憲慎重派の意見があるが、安倍1強体制の中で「改憲」の動きを止めることは困難であると言わざるを得ない。
今回の「憲法改悪」が達成されれば本当に戦争の出来る国になる。このことだけは、何としても阻止しなければならない。
われわれ全水道は、昨年東京において開催された「第54回護憲大会」に全国の仲間と共に参加してきたように、全国各県平和フォーラムに結集し、あわせて各地で行われる憲法集会等に積極的に参加し「憲法改悪反対」という国民世論を拡大し、市民・全国の仲間と共に「憲法改悪」阻止に向けた取り組みを一層強めていくこととする。
以上、決議する。
全日本水道労働組合
第145回中央委員会