環境省 中央環境審議会(中環審)水環境土壌農薬部会 報告
中境審水環境土壌農薬部会(以下 部会)が2021年6月9日(水)WEB会議システムにより開催されました。全水道からは委員として二階堂中央執行委員長がWEB参加しました。
今回の部会の議題は
(1)底層溶存酸素量に関する環境基準の類型指定について
(2)六価クロムに係る水質環境基準の見直しについて
(3)水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて
(4)総量規制基準に係る業種その他の区分及びその区分ごとの範囲について
でした。
(1)の低層溶存酸素量については、環境基本法に基づく「水質環境基準」のうち、「生活環境項目環境基準」、湖沼及び海域について底層溶存酸素量が設定されている中で、環境基準の底層溶存酸素量の水域類型の指定の具体的な手順や評価方法について検討を行うとともに、東京湾及び琵琶湖の類型指定について審議されました。学者からは生物多様性の視点から、日本種生物保全に向けた積極的な補強意見が多数だされました。
(2)六価クロムに係る水質環境基準見直しは、環境基本法に基づき設定された「人の健康の保護に関する環境基準」健康項目27項目のうち、六価クロムの基準値を現行0.05㎎/L以下→新たな基準値0.02㎎/L以下にするもので、水道水質基準では2020年4月にすでに0.02㎎/L以下にされていたことから今回の検討の見直しに至ったものでした。
(3)水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて
水道水に係る水質基準については、簡便な大腸菌の培養技術の確立により、平成15年5月に大腸菌群が大腸菌に改正され、平成16年4月に施行されていることから、良好な水環境の実現に向けた施策を効果的に実施するため、50年ぶり生活環境項目環境基準のうち、大腸菌群数について新たな衛生微生物指標である大腸菌数へ見直すことについて検討を行ったものでした。その他、審議内容の詳細については下記※1の環境省ホームページを参照してください。
以上、特徴的な報告としますが、全水道は水循環基本法の発展と「健全な水循環の構築」に向け、広範な運動を展開し水政策方針の実現を目指し、地域、職場、単組、地本とともに政策闘争の前進に向け奮闘していきます。
※1環境省ホームページ
https://www.env.go.jp/council/49wat-doj/02_1.html を参照してください。