コロナ禍における組合員へのメッセージ
全水道の仲間の皆様、新型コロナウイルス感染症が、世界的規模で感染拡大し、国内においても感染が進行する中、全国各地で昼夜を問わず水道、下水道、ガス事業を守り続けて頂いていることに深く敬意を表します。
国内外を問わず、感染をされた方、お亡くなりになられた方々に心からのお見舞いと哀悼の意を表します。私たちは、あらゆる人類の生命と健康、安全を守り、感染症が早期に終息されることを心から願います。
さて、新型コロナ感染症では、政府が4月7日に緊急事態宣言を発出しました。当初の対象地域は東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡の7都府県を対象とし、その後岐阜、愛知、三重など独自の緊急事態宣言を発出する事態となり、多くの国民に移動の自粛要請が出されています。
一方、新型コロナ感染症拡大に伴い経済など深刻な状況に陥り、中小事業を中心に倒産・廃業などの事態を迎えつつあります。
こうした経済危機は、働く者に大きな影響を及ぼしています。マスコミ報道でも明らかなとおり、解雇・雇止め、内定取り消しなどで苦境に立たされ、生活不安、将来不安が拡大しています。政府は一刻も早く事業や雇用継続に向けた強力な対策、あらゆる人々に支援体制を確立すべきです。
また、医療現場をはじめ、保健所、ライフライン事業、サービス業など官民問わず社会的役割と使命を発揮し、市民生活を維持するため最前線で奮闘している労働者に対する安全衛生対策を早急に行うべきです。
世界的規模で拡大する新型コロナ感染症は、外出自粛や制限により人々を強い閉塞感で覆い、人間社会の分断を招いています。その一つが「コロナヘイト」です。大変残念なことですが、世界各地で憶測や偏見による差別が発生しています。こうしたときこそ、人間の尊厳を守るため、一人一人が自分自身と向き合い、互いを尊重する社会を実現しましょう。
全水道は来年70周年を迎えます。全水道はこれまで幾多の困難を乗り越えてきました。組合員の皆様とともに、そして支え合える組織として、単組、地本と一丸となり奮闘してきました。
厳しい時こそ組織が一丸となり、いかなる事態とも向き合い、全水道は全力で闘っていく決意を表明し、メッセージとさせていただきます。
2020年4月
全日本水道労働組合
中央執行委員長 二階堂 健男