第21回厚生科学審議会生活環境水道部会で二階堂委員長が意見反映

03.24

第21回厚生科学審議会生活環境水道部会で二階堂委員長が意見反映

 2020年3月23日(月)に厚生労働省会議室において「第21回厚生科学審議会生活環境水道部会(以下 部会)」が開催された。全水道からは二階堂中央執行委員長が委員として出席した。

 今回の部会での議題は、(1)水質基準等の見直し(2)水道行政の最近の動向(3)建築物衛生行政の最近の動向等、が審議された。

 特に、(1)水質基準等の見直しでは、六価クロム化合物に関する見直し、農薬類の見直しのほか、この間米軍基地周辺で問題となっている、PFOS、PFOA(有機フッ素化合物)の暫定目標値への位置づけについて審議され、全水道からはPFOS、PFOAについて質問・意見を述べた。

 PFOS、PFOA(有機フッ素化合物)は、撥水・撥油性、熱、科学的安定性等の性質を持つことから、撥水撥油剤、界面活性剤、半導体反射防止剤、金属メッキ処理剤、水の膜を作る泡消火剤、殺虫剤、及び調理器具のコーティング剤等の幅広い用地で使用されてきた。

 PFOS・PFOAは環境中で分解されにくく、残留性や生物蓄積性を示すことから、世界的に河川等の水環境中に存在している。日本でも米軍基地周辺などで検出され、周辺住民は不安が続いている一方で、水道事業体と現場に働く職員は、日夜様々な苦闘が続いている。

 こうした中で、厚労省はPFOS・PFOAを国から水道事業者に対して、水質基準に準じた検査等に努め水質管理に活用する事を要請する水質管理目標設定項目へ変更する考えを審議会へ示した。

 二階堂委員長は、PFOS・PFOAについて質問・意見を以下の通り行った。

(1)PFOSおよびPFOAによる水質汚染に対する住民の不安があるのは当然あり、これまでその不安は直接に水道事体に向けられてきた。値自体(50ng/L)は、「暫定」としてやむなしとしても「目標値」でいいのか、という疑念と不安はやはり残る。つまり「目標値」とすることで、現に起きているPFOS、PFAS汚染による水道事業の現場の混乱が緩和されるのか、という疑念と不安だということを申し上げる。

そこで、海外の飲料水に関する目標値等は7ページ以降の資料に記載されていますが、今後、海外などで基準等ついて、近々に規制が強化される動きはないのか?教えて頂きたい。

 

(2)「改正方針(案)」では、「暫定目標値」とした場合、国から水道事業者等に対して、水質基準に準じた検査等に努め水質管理に活用することを要請することになるが、これは、この間の報道、国会質疑でも問題となったように、多くが在日米軍基地周辺であることが考えられる。そして、PFOSおよびPFOAによる水質汚染の最大の問題は、汚染源を特定することもできない点にある。

改正水道法の基本方針では、「2.安全な水道水の確保」において、「水源からと給水栓にいたる各段階で危害評価と危害管理を行うための水安全計画を策定するとともに、同計画に基づく施策の推進により、安全な水道水の供給を確保することが重要である」と示されている。

今回の水質基準改正において、PFOS、PFASにかかる汚染に対し「暫定目標値」として「位置付けを変更すること」で、「水源から給水栓にいたる各段階で危害評価と危害管理」の実効性は高まるのか、「水質基準」へとより高次に位置づけ水道法よる規制を行うことで、これらの実効性を高めることができるのではないか、とも考えられますが、見解をお聞かせ頂きたい。

(3)PFOS、PFASにかかる汚染に対する住民の不安が拡がり、「安全な水道水の確保」のため、水道事業者と水質管理の現場の苦闘が続いてきた。米軍基地への立ち入り調査を実施し、「水源から給水栓にいたる各段階で危害評価と危害管理」の実効性が高まらなければ、住民の不安とこの苦闘がさらに続く。それは「浄水場における水質管理を適切に行う」ための道法の実効性と、住民のいのちと安全を守るための地方自治を停止するような危機に他ならない。今般の改正方針の策定にあたってはその点を十分に踏まえて「水源から給水栓にいたる水質管理」の重要性を方針に示して頂きたい。

と述べた

 また、今回の新型コロナ感染症対策では、各事業体ともに様々な対策を講じる中で、今後の危機管理体制の構築に向けて人材確保など厚労省として各事業体に要請してほしいと求めた。

 

※部会資料等については厚労省ホームページを参照ください。

  厚労省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195385_00002.html

 

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