安倍政権による憲法改悪を阻止し、民主主義を守る決議
安倍総裁は、自民党総裁選挙で改憲を争点に「いつまでも議論だけを続けるわけにはいかない」として「次期国会」への改憲原案提出の考えを明言し、総裁選挙での再選をテコに、さらに改憲の動きを加速させ、臨時国会での改憲原案の国会提出、衆・参の憲法審査会開催、本会議での発議へと突き進もうとしており、10月2日の内閣改造でも改憲を意識した「お友達内閣」と言わざるを得ない組閣を実行した。
本年も大寒波や豪雨・地震・台風など多くの自然災害が発生した。その度にマスコミが集中して取り上げるのが「災害派遣」の自衛隊である。今や自衛隊は、災害時の「救世主」として多くの国民に刷り込まれた。しかし、当然ながら自衛隊は「災害対応」が本来の任務ではなく、陸上自衛隊の水陸機動団が離島奪還作戦能力向上を目的として種子島などで部隊新設後初の演習を実施している。また、佐賀空港へのオスプレイやイージスアショアの配備など着々と自衛隊の軍備強化が進んでいる。
日本は、自公政権により「安全保障関連法」「組織犯罪処罰法」を強行成立させ、「不都合な世論を弾圧」し「集団的自衛権」を行使出来る国になっている。今回、安倍総理が目指す「憲法改悪」は、憲法9条3項を追加することで「自衛隊の存在を明記し違憲という批判から逃れ、災害派遣を容易に出来る」と嘯き、国民を誤魔化し改悪を実現させようとしている。
今回の「憲法改悪」が達成されれば本当に戦争の出来る国になる。このことだけは、何としても阻止しなければならない。
翁長前知事の急逝で9月30日に行われた沖縄県知事選挙は、オール沖縄の玉城デニー候補が9万票余りの大差をつけて、安倍自公政権が総力を挙げて選挙戦を展開した佐喜眞候補に勝利し、あらためて辺野古新基地建設反対の意思表示が示された。安倍総理は、結果について真摯に受け止めると発言したが、その言葉はあまりにも軽いもので沖縄県民に向き合う姿勢は感じられない。
私たちは、真の民主主義を守り発展させるために、これ以上権力の横暴を許してはならない。そのために、2019年に予定されている第19回統一地方選、第25回参議院議員通常選挙を闘い抜き安倍政権を退陣させなければならない。
全水道は、これまでの運動を継続し、憲法改悪反対、沖縄辺野古新基地建設阻止、民主主義を守り発展させ、各種選挙闘争を組合員の一層の団結により取り組むものである。
以上、決議する。
2018年10月5日
全日本水道労働組合
第146回中央委員会