~全国の仲間と大切な水源「琵琶湖」の環境保全について学ぶ~
6月21日(金)~22日(土)にかけて、滋賀県、京都府において全水道青年女性部第4回水環境学習会を開催し、全国から約40名の仲間が参加しました。
今回の水環境学習会は、大切な水源である「琵琶湖」をテーマに講演、フィールドワークを設定しました。
開会に伴い、平手青年女性部長から「水に携わる我々としては水循環を理解していかなければならない。今回の学習会で再度そのことを確認していただきたい」と挨拶がありました。その後、来賓としてお招きした全水道本部の辻谷書記次長から、「水道法改正」に伴う「コンセッション方式」についての動向についてお話をいただき、また、頻繁に災害が発生していることから「常に緊張感を持って災害に備え、ライフラインを守っていただきたい」と熱いメッセージを頂戴しました。
1日目の講演会では、琵琶湖の環境保全にかかる取り組みを「官・民」という2つの視点から学ぶため、京都水労舩岡執行委員、NPO法人碧いびわ湖村上代表理事を講師としてお招きし講演をしていただきました。
舩岡執行委員の講演では、琵琶湖の過去から現在に至るまで発生した様々な水質問題と、その対応について詳しく教えていただきました。講演の最後には「若手職員のうちに土台をしっかり築き、その後10年、20年経ったときは今後の水道事業、下水道事業に対して自分の意見、考えを強く持っていただきたいと思う。そのために、外部との繋がりも積極的に作っていただきたい」と参加者に強く訴えていただきました。
村上代表理事の講演では、琵琶湖周辺の様々な団体の活動とその歴史について紹介していただき、そして琵琶湖流域生態系の保全・再生から、暮らしの再生を図るための循環方法を学ぶことができました。最後に「私たちの日々の暮らしは琵琶湖と繋がっている。皆さんも身近な水環境と親しみ、自らのライフスタイルを見直していただきたい」と参加者に伝えていただきました。
その後に行ったグループワークでは、2つの講演を聞いて感じたこと、疑問に思ったことをグループ内でまとめ、舩岡執行委員と村上代表理事の両講師に質問をすることで、琵琶湖の環境保全に係る連携方法などについて、更に詳しく学ぶことができました。
2日目のフィールドワークでは、琵琶湖疏水と疏水記念館を見学しました。1日目に引き続き舩岡執行委員に講師をしていただき「遠く将来の水道事業、下水道事業を担う者として、歴史からしっかり学んでほしい」と開始前にご挨拶いただきました。
琵琶湖疏水は明治の人達の偉大な遺産であり、琵琶湖取水地点から京都市までの重要な水路です。私たちは実際に現地の疏水を目の当たりにしながら、当時の苦悩や完成に至るまでの経緯について詳しく学ぶことができました。疏水記念館では、琵琶湖疏水の歴史について、映像を見ながら更に詳しく学ぶことができました。
全体を通して、「行政」の立場である私たちの力だけでは、水源の水質を保全・管理していくことは難しいことを改めて実感しました。今後も官民連携をしっかり取り、生活に欠かせない大切なライフラインを守っていかなければならないという認識を参加者と共有しました。
全水道は「水」に携わる労働者として、水の商品化を許さず、健全な水環境を守り、持続可能な循環型社会の実現に向けて取り組みを継続していきます。