「第4回水道施設運営等事業の実施に関する検討会」傍聴報告
「第4回水道施設運営等事業の実施に関する検討会(以下 検討会)」は、第3回検討会での検討経過を踏まえ、「水道施設運営権の設定に係る許可に関するガイドライン(案)」および「水道事業における官民連携に関する手引き(改訂案)」、資料として「海外の水道事業における民間活用の状況等について」が示された。
示された内容については、下記の厚労省ホームページにアクセスの上、内容を参照してください。
ここでは、検討会を傍聴して検討会委員と内閣府や厚労省とのやりとりを率直に受け止めた傍聴報告を以下の通り報告したい。
検討会のやりとりを聞く限り、宮城方式コンセッションなど導入のみを勘案してガイドラインや官民連携の手引きの議論が進められ、PFI法における施設運営権をめぐる拡大解釈(水道施設運営権の設定に係る施設の増改築、廃止をめぐる基準の緩和など)や運営事業者との契約に関わる事項について審議が進められているように受け止められたまま、成案へと進められている。本来の水道法の規定やこれから定められる基本方針を蔑ろにしかねない検討会審議に大変危惧するものであった。
今回のガイドライン案の策定や手引きの改訂案は、国会での審議経過や付帯決議を尊重し、水道事業の基盤強化に資するものでなければならないにも関わらず、PFI法の規定の拡大解釈により、本来の水道法の規定が歪められることに繋がらないか懸念する。
今回の第4回検討会での審議を踏まえ、座長預かりのもと成案化されてパブリックコメントに付されていくこととなる。全水道は全水道の政策方針に基づき、これまでの国会の審議状況なども勘案し、組織内の議論を踏まえ、市民社会とも協働して、命の水を守る運動を継続していく。
厚労省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-iyaku_470779_00001.html