中央環境審議会 第20回大気・騒音振動部会、第7回、第8回水環境・土壌農薬部会合同部会報告
中央環境審議会(中環審)大気・騒音振動部会、水環境・土壌農薬部会は、5月12日、6月14日の両日、「水・大気環境行政の在り方」について両部会が合同開催され全水道から二階堂中央執行委員長が出席しました。
合同部会では、この先10年程度又はそれ以上の期間の水・大気環境行政の方針、今後の第6次環境基本計画策定に向けた、水・大気環境局の組織再編後の水・大気環境管理の統合的推進と新たな展開を図るための審議がすすめられました。
合同部会で全水道は、水環境におけるPFAS対策として「今後もより情報を充実させるために、自治体に対して調査の実施を働きかけていくこと、国内における指針値(暫定)の超過状況から、住民の不安に寄り添い適切な情報発信を行っていく必要がある」と意見を述べてきました。
2日間にわたる合同部会では両部会の委員から多くの意見と議論が重ねられ、水、土壌、大気の環境保全に関わる重点課題に取り組みつつ、「1.気候変動(緩和・適応)、生物多様性、循環型社会等」、「2.水・大気環境行政の共通的・統合的課題」への対応を推進、気候変動、生物多様性、循環型社会等への対応ついて意見がまとめられました。
以下 水行政に関わる意見のまとめ
1.水・大気環境行政の共通的・統合的課題
(ア)良好な環境の創出
・ 水道水源となる森や川から海に至るまで、OECMも活用した良好な環境の創造に取り組む地域モデルの構築、環境創造の情報開示による企業価値の向上等
(イ)水、土壌、大気の媒体横断的な課題への対応
・ 窒素管理に係る行動計画策定、全ライフサイクルのプラ汚染対策・科学的知見集約等
(ウ)デジタル技術を活用した環境管理
・ 測定等でのデジタル技術の活用、手続のオンライン化、環境情報のオープンデータ化 等
(エ)関係者との対話と協働
・ 優良事例の共有による地域の連携・協働、リスクコミュニケーションの推進等
(オ)科学的知見の充実、人材の育成及び技術の開発・継承
・ 研究者とのコミュニケーションを通じた最新の科学的知見の政策への活用等
2.個別の重点課題
残された課題(光化学オキシダントの環境基準達成率の低さ、湖沼や閉鎖性海域の水質汚濁、有害大気汚染物質の環境目標値の設定、土壌汚染等)、新たな課題(再生可能エネルギー等の導入に伴う大気環境や騒音への影響、地域ニーズに即した環境基準の検討、プラスチック、PFAS等)への対応に尽力。
<大気環境保全の重点課題>
(ア)大気質、(イ)有害大気汚染物質・石綿・水銀、(ウ)悪臭・騒音、 (エ)国際協力
<水・土壌環境保全の重点課題>
(ア)公共用水域、(イ)土壌・地下水、(ウ)農薬、(エ)PFAS、 (オ)水道水質・衛生、(カ)薬剤耐性(AMR)、(キ)国際協力