STOP The 格差社会、働く者の連帯で福祉型社会と自由で平和な社会の実現!
第79回中央メーデーを大々的に開催
 4月26日、連合の主催による『第79回メーデー中央大会』が、東京・代々木公園で開催され、4万5千人を超える構成組織の仲間が結集。中央大会では来賓として、舛添厚生労働大臣、小沢民主党代表他が出席。また、会場の『ふれあい広場』では、67のNGO、NPO、労働組合や政党などが模擬店を出店し、大道芸などのイベントや各国料理のレストランカーが軒を連ね、労働者の祭典は盛り上がりを見せた。午後からは、代々木公園野外音楽堂で、『非正規労働メーデー』がおこなわれ、「労働者の使い捨ては許さない!」をテーマに、高木会長と作家の雨宮処凛さんがトークセッションを行い、ザ・ニュースペーパーのコントがイベントに花を添えた。

 メーデー中央大会の前段には、明治公園で、東京・地公労の主催による結集デモが行われ、東京地公労(自治労東京、東京教組、東交、東水労、都高教)の仲間と、地域公共連合として、自治労、都市交の仲間と共に全水道本部も参加、代々木公園までのデモ行進を貫徹した。
 中央大会で、主催者代表あいさつにたった高木会長は、「春闘のこれまでの交渉結果は、概ね昨年並みで、中小やパートでは賃金引き上げを実現したところも多い。しかし、個人消費の改善という目的は十分果たせなかった」と述べた。また、格差社会の拡大に強い懸念を表明し、「非正規問題は、格差社会是正の最大の課題であり、私たちの職場にかかわる問題だ」と述べ、運動へのさらなる協力を訴えた。さらに、『ねじれ国会』の動向についても言及し、「ガソリン税等の暫定税率関連法と道路整備特別措置法の再議決には反対だ。後期高齢者医療制度は廃止を含めた抜本的見直しの必要がある」との考え方を示した。
 式典では、連合とNGO、NPOが、『自らの可能性を開花できる社会』の実現に向けて、ともに行動することなどをうたった『共同メッセージ』を採択した。
 また、『来る衆院選での政権交代の実現』、『世界の恒久平和の実現や人権侵害の救済』、『格差是正の実現』などをうたった『メーデー宣言』及び、『ガソリン税等の暫定税率の復活反対』、『後期高齢者医療制度の廃止』、『年金記録問題の早急な解決』を求める『特別決議』を採択し、団結ガンバローで終了した。
○連合・非正規労働メーデー
「労働者の使い捨ては許さない」を合言葉に
公正なワークルールの確立を!
 中央式典の後、代々木公園野外音楽堂で『連合・非正規労働メーデー』が開催され、『労働者の使い捨ては許さない!』をテーマに、作家・雨宮処凛さんと高木会長とのトークライブなどが行われた。
 会場にはおよそ300人が参加、初の試みとしてWebを使った生中継も行われた。
 雨宮さんは、「21世紀になって若者が生存を求めて立ち上がる状況が来るとは思わなかった。新しい貧困がはじまっている」と述べ、若者の貧困や非正規雇用の実態などについて触れながら、「雇用の構造がものすごい勢いで破壊されている。正社員は長時間労働など過酷な状況である一方、非正規労働者も低賃金や解雇が当たり前になっている。労働組合や労働法以前に、非正規労働者が労働者として扱われていない」と指摘した。
 高木会長は、「格差拡大の原因は雇用にある。経済のグローバル化やコスト競争のもとで、派遣法の度重なる“改正”が、臨時的・一時的なものに限るという労働者派遣の原則を壊した。経営者が今の状況をつくった主犯であるが、それを見てみぬふりをしていた労働組合にも責任がないとは言えない」と述べ、派遣法の見直し、最低賃金の大幅引き上げなどの必要性を訴えた。
 トークの中では、非正規労働者の問題に取り組む労働組合からの報告も行われ、全労金の河野書記長からは、非正規職員の労働条件改善に焦点を絞って交渉し、企業内最低賃金の引き上げなどを勝ち取った例について、私鉄総連の渡辺書記長からは、非正規社員の正社員化などを統一要求として掲げ、ストを背景に交渉に取り組んだ例について、それぞれ紹介された。
 最後に、雨宮さんと高木会長が今後の活動に向けて発言し、トークを締めくくった。
地公3単産問題など当面する諸課題について協議
 5月16日全水道は、東京・文京シビックで第9回基本政策委員会を開催した。
 会議の冒頭、佐藤委員長が挨拶を行い「今日の多くの課題解決へ、労働運動は社会的責任を果たすべき時だ。三単産問題など重要課題で賜っている皆さんのご協力に感謝したい」とのべた。
 報告・協議事項では、「よい社会をつくる公共サービスキャンペーン」「公務員制度改革の動向」「新たな高齢雇用施策取りまとめ基本方向に関する全水道意見」「08人勧期の取組方針骨子(案)」「三単産組織統合問題」「G8サミットへの対応」をはじめする諸課題の提起のあと論議を行った。
中央政策集会、G8サミットへの取組を確認
 5月14日、全水道会館で第5回水道政策委員会を開催。水基本法への言及等、水道ビジョン改訂版(案)の協議状況、大阪市と府営水道の統合問題、「水制度改革国民会議」の動向等が報告された。
 その後、中央政策集会の進行・運営、「第三者委託実施の手引き」に関わる論点、「水は国際公共財」「いのちの水は公共サービスで」と訴える洞爺湖サミットに向けたキャンペーン行動、AMネットと「水政策研究所」主催のシンポ:6・8「どないしょ?うちらの水」、G8サミットPSI行動プログラムへの参加等について協議し確認した。
メーデー宣言
 われわれは本日、第79回メーデー中央大会を開催した。
 今日、実感のない景気回復の過程で、雇用形態をはじめ産業間、企業規模間、地域間における労働者の所得格差の拡大、二極化が進んでいる。
 今やパートや派遣社員などの非正規労働者が1700万人を超え、全雇用者の3分の1に達している。年収200万円以下の世帯は20%を超え、生活保護水準以下の低賃金で働くワーキングプアの増加など、低所得者層の拡大・固定化は深刻である。その一方で、正社員の恒常的な長時間労働や不払い残業も後を絶たない。
 われわれは、働き方改革で「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)の実現をめざし、働き方と所得の二極化、格差の固定化・拡大にストップをかける。今後、最低賃金の大幅引き上げをはじめ、労働者のための派遣法の見直し、時間外割増率50%引き上げ、社会保険の完全適用、さらには自動車関係諸税の暫定税率の確実な廃止を求めていく。
 労働者のための政策実現のために、来たるべく衆議院選挙で与野党逆転を勝ち取り、政権交代を実現していく。
 一方、世界は平和と安全を脅かす情勢が続いている。イランや北朝鮮の核開発問題、イラク情勢の不透明化、さらには北朝鮮拉致事件やビルマなどの人権弾圧、米軍基地問題なども重大な課題である。
 われわれは、核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現、人権侵害救済のため、訴え、行動していく。
 メーデーは国際連帯の日である。「国際労働組合総連合」(ITUC)は、グローバル化などによる貧困や飢餓、環境破壊や人権侵害、紛争やテロをなくすため、また、「ディーセントワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)の実現のために、世界中の労働者に立ち上がるよう呼びかけている。
 今こそ、すべての働く者の連帯と、NPO・NGOとの連携で「平和・人権・労働・環境・共生」に取り組み、労働を中心とする福祉型社会と自由で平和な世界を実現することを宣言する。
 すべての労働者が立ち上がり、格差是正を求めて、力強く訴えていこう!
労働者の使い捨てを許さない、
「STOP!THE 格差社会 第79回メーデー」万歳!

2008年4月26日
第79回メーデー中央大会

各地のメーデー(北海道・関東・近畿東海・九州)
全道メーデー 全道で約24万人の組合員が参加
安心と信頼の社会へ政権交代を求める
北海道地本書記長 藤井 清孝
 5月1日、第79回全道メーデーが札幌市大通公園西8丁目広場で開催され、200団体・約8千人が参加し、労働者の祭典を祝った。また、道内では4月29日から5月1日にかけて180地域で地域メーデーが開催され、23万人が参加した。
 全道メーデーでは、高柳連合北海道会長が、労働時間・賃金・雇用情勢などで労働者がおかれている現状と改善に向けた行動、民意を反映しない政権を交代させるための解散総選挙を求め、連合北海道推薦候補・民主党の躍進に全力を傾注する決意を述べた。
 上田札幌市長、嵐田北海道副知事、峰崎民主党北海道副代表から来賓挨拶をうけた後、メーデー宣言と「安心と信頼の社会に向け、政策と政治の転換を求める特別決議」「北海道地域最低賃金の大幅な改善を求める決議」、「住民本位の安心・安全・信頼の地域医療を求める決議」、「衆議院の早期解散と政権交代を求める決議」を採択した。
 最後に、3コースにわかれて市内パレードを行い終了した。
大阪地方メーデー 府内15万人の組合員・家族が参加
格差社会の是正、政権交代をアピール
近東地本書記長 辻谷 貴文
 5月1日、大阪城公園で第79回大阪地方メーデーが約8万人の組合員・家族を結集して開催された。また大阪府内では、4月23日から5月1日までに12カ所で地域・地区メーデーが開かれ、約7万人が参加した。
 主催者あいさつで川口実行委員長は、「非正規労働者が1700万人を超え、二極化が進む中、年金記録問題や後期高齢者医療問題、急激な物価の高騰等で私達の生活環境が厳しくなっている。このような状況を打開するため、労働者の使い捨ては許さない決意のもと、総選挙での政権交代をめざして一丸となって闘おう」と力強い決意を述べた。
 来賓として、三輪大阪府副知事、平松大阪市長、平野民主党大阪府連代表から激励あいさつを受けた後、第45回衆議院選挙推薦予定候補者が紹介され全体でエールを送った。メーデー特別決議、メーデースローガン、メーデー宣言を参加者全体で採択した後、川口実行委員長の「団結ガンバロー」を全体で三唱してメーデーを終了した。
かながわ中央メーデー みなとみらいに1万2千の組合員が参加
格差是正と政権交代を訴える
関東地本書記長 山本 弘一
 4月26日、第79回かながわ中央メーデーがみなとみらい地区の臨港パークで開催され、会場には12,000人の労働者が集結した。メインスローガンに「STOP!THE格差社会」を掲げ、「安全で安心して安定した生活」ができる福祉型社会の構築のためには、労働者の強い団結が欠かせないことなどを確認した。
 式典は廣田副実行委員長、寺門横浜地域連合議長の司会で進行。実行委員会を代表し、白石実行委員長(連合神奈川会長)があいさつ。格差是正を実現するため、政権交代が必要と訴えた。
 メーデー宣言、スローガンとともに税制改正法案の再議決反対、後期高齢者医療制度廃止を求める特別決議が、満場の拍手で採択された。
 当日の早朝には、市関連4単組(横水、自横、横交、浜教組)が横浜公園で前段集会を開催し、集会後にメーデー会場までデモ行進を行い格差是正、年金医療制度や税制の改悪阻止などを訴えた。
佐賀県中央メーデー 県内4400人の組合員・家族が参加
働く者の労働条件改善を訴える!
九州地本書記長 野口 富雄
 今年の佐賀県メーデーは4月25日(金)から5月1日(木)にかけて県内8会場において開催され、県全体では約4、400人が参加しました。このうち、4月26日(土)佐賀市で開催された佐賀県中央メーデーには、組合員とその家族、友誼団体や多くの市民など約1、700人の皆さんが参加しました。
 あいさつに立った連合佐賀の武重会長は、5月1日「メーデー」の意義を引き継いでいくことの必要性を述べ、働く者の労働条件改善へ向けた取り組みと労働運動の前進を目指した活動について強く訴えました。
 また、今回の式典では、第79回メーデーポスターに、全国応募作品の中から連合佐賀から出品した電力総連九電ユニオンの松本光亮さんの作品が見事、最優秀賞に選ばれたため、特別表彰が行われました。松本さんは、「格差社会の怒りを表現しました。全国で採用されてとてもうれしい」と笑顔で喜びを述べられました。
10
5・15 沖縄平和行進レポート
米兵による事件・事故は許さない!
平和行進を貫徹した力を全国の基地撤去へ!
青女部長 本木 寛
 全水道は、「復帰36年5・15平和行進」に全国から88人が参加し沖縄水労の仲間とともに行動した。
 5月14日、沖縄船員会館で「全水道2008年沖縄平和行進団結団式」を開催。直江副部長の挨拶で開会し、本木部長の主催者挨拶、全水道本部佐藤中央執行委員長から激励の挨拶を受け、沖縄水労当真亨執行委員長から連帯の挨拶と「沖縄北部にある福地ダム内でのペイント弾の発見や北部訓練場(近くに水源)での枯れ葉剤散布」など米軍による自然被害の現状報告を受けた。橋口書記長からの基調提起につづき、参加者紹介と各地本・単組代表からの決意表明をうけた。直江副部長を全水道団長に、平和行進の貫徹を全体で確認し、最後に全水道本部岡崎書記次長の団結ガンバローで結団式を終了した。
 15日朝より、全水道平和学習が行われた(内容は別掲の報告参照)。夜には、名護市役所前広場で開催された「米軍再編NO!辺野古への新基地建設を許さない全国集会(全国結団式)」に参加した。集会では、名護市辺野古への新たな基地建設を許さない!憲法改悪反対!を強く訴え、5・15平和行進の成功を確認した。
 16日から三日間に及ぶ平和行進が始まり、全水道は東コースで辺野古の浜を出発し、キャンプ・ハンセン、安保の見える丘(嘉手納町)、嘉手納基地、石平司令部をフェンス越しに見ながら行進した。平和行進には延べ6000人が参加した。
 嘉手納基地横を行進中に、私たち行進団の頭上を戦闘機が爆音を轟かせながら離陸する状況に遭遇し、米軍基地からの爆音被害、沖縄県民の生活や人権が脅かされている現状を目の当たりにすることができた。
 18日午後には「復帰36年平和とくらしを守る県民大会」が4000人の参加者により開催され、平和行進の成功、沖縄から反戦平和を発信して、今後更なる強化が進む米軍再編に反対し、8月の横須賀原子力空母の配備・母港化阻止に向けて総決起することを確認し、三日間の行進を終了した。
 夜には、「全水道2008年沖縄平和行進団解散式」を行い、参加者の想いを全体で共有化して、全水道として5日間の行動貫徹を確認して解団した。
 最後に、沖縄平和行進にご協力戴きました役員、組合員、参加者の皆さんに感謝御礼申し上げます。ありがとうございました!
11
平和学習をバネに反戦運動と
政策闘争を結合し取り組もう
 今年も5・15沖縄平和行進が5月14日から18日の日程で行われ、全水道は全国からの参加者約90人で沖縄水労の仲間と共に平和行進に参加しました。
 沖縄においては、基地の県内移設に象徴されるように米軍基地の固定化・強化がなされていく中で、沖縄戦における「集団自決」の高校教科書の記述が文科省の検定により削除され、そして米兵による女性暴行事件が発生するなど、沖縄県民が「祖国復帰」に求めてきた「基地のない平和な島 沖縄」とはほど遠い現状があります。 
 そのような現状や水道と軍事基地の問題をも踏まえ、沖縄水労新垣悟(書記長)・安次富裕之(青年女性部長)が案内を行い、全水道産別の平和学習を実施しました。
 平和学習は、15日に南部戦跡と「水源地から見た米軍基地」として福地ダムを見学しました。午前中は南部戦跡を巡り、沖縄戦で従軍看護婦として犠牲になった「姫百合の塔」を見学し、平和祈念公園では韓国人慰霊の塔と「平和の礎」を見学して、資料館で沖縄戦について学習を行い、午後は県民の水源となっている福地ダムを見学しました。
 沖縄本島の水源は約70%を主に北部ダム(福地ダム、新川ダム、安波ダム、譜久川ダム、辺野喜ダム)に依存し、北部ダムが県民の主要な水源となっています。しかし、北部ダムの地域は「北部訓練場」として米軍海兵隊が使用しており、区域内・周辺は森林地帯となっていて、天然記念物に指定されているノグチゲラや、ヤンバルクイナなどの貴重種が生息している地域です。在沖米軍が1961年〜62年に米軍北部訓練場において猛毒のダイオキシンを含む枯れ葉剤を散布していたことが、散布に携わり前立腺がんに罹った元米兵の証言により明らかになりました。また、枯れ葉剤の問題だけではなく、福地ダムの湖面にペイント弾や手投げ弾、照明弾らしきものなどが相次いで発見されるなど、米軍による水源の汚染や不法投棄による環境破壊が県民を不安に陥れています。
 そして、嘉手納基地内では米軍機や施設内の油流出事故が頻繁に発生し、汚染された水が比謝川に流れ込んで取水停止となり、流出した油が地下水へ浸透している恐れがあるとして、嘉手納基地内・周辺の井戸群からの取水ができなくなるなど水運用・水処理などに影響を及ぼしています。
 平和学習会では、沖縄の水源地が米軍によって汚染されて環境破壊につながっている現状について、違う観点からの米軍基地被害としての認識を深め、沖縄水労が米軍に対して行った抗議行動などの経過を交えながら学習してきました。猛毒のダイオキシンが県民の水源である北部ダムや水源林地域に残留しているならば極めて深刻な問題であり、貴重な生物の生態系にも影響を及ぼします。嘉手納基地内においては油流出による土壌汚染以外にも、米軍基地からの産業廃棄物の不法投棄による、ダイオキシンなどの土壌汚染も心配され、比謝川においては魚から高濃度のダイオキシンが検出されるなど米軍基地との因果関係が危惧されています。
 私達は、今年の平和学習会を通して、水道労働者として反戦・平和運動と水政策の取り組みを結合させて、各々の地域において学習の成果をもちかえり、米軍による水源地の汚染や環境破壊に対して強く抗議して、貴重な水源を守るためにも、すべての米軍基地の撤去を求めて全国の仲間と連帯して取り組んでいかなければなりません。
 最後に、3日間の平和行進を貫徹された組合員の皆さん、大変お疲れさまでした。そして交通整理員として、安全な平和行進になるように頑張って下さいました組合員に心から敬意を表して、お礼に代えたいと思います。ありがとうございました。
12
沖縄平和行進に参加して
小野 祭樹さん
山形水労
 初の沖縄でした。青い空!エメラルド色の海!!そして……基地。異様な光景でした。金網に覆われた広大な土地に星条旗を掲げ、ジープや戦車がスタンバイし、地響きにも似た爆音をたてて離陸していく戦闘機。沖縄の現状を知らないでいたら、自分も関心がなかったと思います。行進は自分に与えられた、本当の平和を考える時間だったと、ありがたく思います。だったらみんなに教えましょう、沖縄で何が起こっているのかを!本当の平和をつかむその日まで!


丸井 響子さん
本部共済
 米軍本土上陸の時間稼ぎのための「捨て石作戦」により、多くの尊い命を失った沖縄。しかし、基地の傍を行進中、私の心に一つの疑問が浮かびました。果たして「捨て石作戦」は、あの時終わったのだろうか? 県民の人権を今なお無視して存在し続ける沖縄の基地は、日本の基地の約75%を占めています。私は自分の住んでいるこの地から、沖縄基地問題を考え、行動し続けなければならないと強く思いました。平和行進に関わった全ての方々に、感謝致します。


坂本 隆司さん
神戸水労
 今回初めて沖縄平和行進に参加させていただきました。学習会等でこの島の悲惨な過去を知るとともに、北部水源地を見学して改めて水というのは大事だと痛感し、同時に浄水場で働いている責任の重さを感じました。米軍基地の規模がこれだけ大きなものであることも知らず、住民の方々はとても住みにくいと感じ、基地の強化・拡大は絶対にやめてほしいと思います。そのようなことは誰も望んでいません。今回の平和行進参加で、この行進の意味や大切さを知ることができました。ありがとうございました。


大上 高弘さん
高松水労
 私の中では、沖縄といえば青い空に青い海というイメージしかありませんでした。しかし、今回「平和行進」に参加してみてわかったことは、沖縄には未だに日本の75%の米軍基地が存在しており、沖縄で米軍基地撤去を訴えてきた方が言われた「沖縄の中に基地があるのではなく、基地の中に沖縄があるのです。」という言葉が、まさに今の沖縄の現状を物語っていると感じました。私は、この沖縄平和行進で「本当の平和」とは何かを考えさせてもらえたと思っています。これからもこの経験を活かし全国の仲間と団結してがんばって行きたいと思います。
13
フォーラム平和・人権・環境第10回総会
反戦・平和で活発な討論
新たな仲間を受け入れ新体制を確立
 フォーラム平和・人権・環境は4月25日、東京・自治労会館で第10回総会が開催され、総会の議長に和田副代表(全水道)を選出して議事が進行された。
 江橋代表のあいさつ、メッセージ紹介に続いて、報告事項として、藤本副事務局長が2007年度の活動報告・総括、2007年度の会計決算報告を行い、関会計監査から会計監査報告がおこなわれ、報告事項については一括して承認された。
 議事として、福山事務局長が、第1号議案『2008年度の運動方針案』、第2号議案『当面の制度・政策要求』、第3号議案『2008年度の予算案』の提案を行った。
 代議員からは、名古屋高裁でのイラク派兵違憲判決、自衛隊等による平和運動監視への抗議、若い世代や未加盟労組への活動呼び掛け(静岡)、原子力空母横須賀母港化反対運動(神奈川)、米兵による犯罪と日米地位協定、日朝国交正常化と東北アジアの平和確立(T女性会議)、沖縄基地問題と県議選(沖縄)について意見が出されました。福山事務局長から、「意見を積極的に受けとめて運動に取り組む」旨の答弁がされ、上記議案はすべて承認された。
 第4号議案『新役員選出』は、花村役員選考委員長(国公総連)から、選考経過と新役員が提案され、満場一致で承認された。
 次に、新たに平和フォーラムに加盟した『全オリジン労働組合協議会』が紹介され、代表から挨拶を受けました。
 最後に、『原子力空母横須賀母港化反対の特別決議』が藤本副事務局長から提案され、満場一致で確認されて、総会を終了した。
14
◆原水禁第83回全国委員会
08年度の活動方針、新体制を確立
 また、同日には、自治労会館で「原水爆禁止日本国民会議第83回全国委員会」が開催された。
 全国委員会は、市川議長のあいさつで始まり、報告事項として、(1)2007年度活動報告、(2)2007年度決算報告、(3)2007年度会計監査報告が報告され、全体で承認。協議事項として(1)2008年度運動方針、年間活動計画、制度政策要求について、(2)被爆63周年原水爆禁止世界大会について、(3)2008年度の予算について、(4)新役員人事の選出について等が提起され、全体で承認された。
15
原子力空母母港化反対!
「自分達の町の事は自分達で」と2200人が結集し強く訴える
 5月11日、米海軍横須賀基地への原子力空母「ジョージ・ワシントン」配備の是非と安全対策を問う住民投票の実施を定めた条例制定を求めて、ヴェルニー公園で緊急集会「住民投票でゲンキ!原子力空母母港化の是非と安全性を問う住民民投票条例の市議会採択を求める首都圏アクション」が「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」の主催で開かれ、2200人が参加しました。

 8月19日の配備まで100日と迫るなか、請求代表者としてあいさつした共同代表の呉東正彦弁護士が2回目の条例制定を請求した経過を説明。前回を一万人余り上回った署名数の重みや、これまでのとりくみを報告。条例案は5月16日の市議会で採決が予定されているが、市議会主要会派などは「空母配備は国の専権事項」などとする蒲谷亮一市長の主張に同調する方針を打ち出しており、前回同様に否決される見通し。このため、呉東さんは「今こそ自分たちの町の将来を決め、安全を守る時。否決の危機にあるのは事実だが、あきらめるわけにはいかない。議会での意見陳述や質疑を通して、住民の安全を守るために可決するよう訴えたい」と決意を述べ、議会審議を傍聴するよう呼びかけました。
 集会では、よろずピースBANDが「このヨコスカだから」「住民投票で決めよう!」の音楽演奏、52、438名の署名を集めた運動に至る経緯から署名集めの活動までをメンバー自身が振り返る寸劇「ドラマ・住民投票でゲンキ!!―私たちのまちのことは私たちで決めよう!―」で、「空母配備は住民投票で決めよう」との問いに、参加者が「イエス」と書かれたうちわを掲げるパフォーマンスをおこないました。
 最後に、市議会に市民の望みに応えるよう求めるアピールを採択し、横須賀基地前や京急横須賀中央駅前など繁華街をパレードしました。
16
非正規雇用フォーラムシンポジウム
公正なワークルールの確立へ
労働者派遣法の改正が不可欠
 5月14日、東京・全水道会館で、非正規雇用フォーラム主催の『5・14トーク&トーク―人らしく生きたい!働きたい!シンポジウム』がおこなわれた。  シンポジウムは冒頭、鴨桃代共同代表(全国ユニオン)が開会あいさつをおこない、雨宮処凛さん(作家)、池田一慶さん(ガテン系連帯)、福島みずほ共同代表(社民党党首)の3人をむかえておこなわれた。
 トーク&トークでは、雨宮さんから、非正規や地方の人たちの運動、現状などが紹介され、池田さんから、団体の取り組みや実際に自分の働いていた職場を例に非正規問題について報告され、福島共同代表が進行と意見のとりまとめをおこなった。
 つぎに、『派遣法改正に向けた取り組み』として、関根秀一郎さん(派遣ユニオン書記長)が報告。実際の日雇い労働者の劣悪な労働環境などを紹介し、(1)派遣対象業務の専門業務への限定、(2)常用型派遣を原則とする労働者派遣制度への転換、(3)マージン率の上限規制などを柱とする全国ユニオンの『労働者派遣法改正要求(案)』を紹介、つづいて、近藤正道参院議員が『社民党の取り組み』として、社民党の『労働者派遣法改正案骨子(案)』の柱などを説明し、取り組みを紹介し、終了した。
17
憲法施行61周年記念集会 ねじれ国会・政権交代・米軍再編―憲法の今
名古屋高裁判決をふまえ、世界に広めよう平和憲法!
武力で平和はつくれない!
 5月3日、東京・日本教育会館で、フォーラム平和・人権・環境の主催による『憲法施行61周年記念集会』が構成組織の仲間など700人の参加で開催されました。『改憲手続法』を強行成立させ、「早ければ2011年にも改憲案発議を」という自民党の明文改憲構想は参議院の与野党逆転で困難となりましたが、依然として米軍再編をはじめとした解釈改憲の動きは止まらず『戦争する国づくり』をすすめています。また、航空自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反するとした名古屋高裁判決をふまえ、9条について、その意義と実現にむけ、『ねじれ国会・政権交代・米軍再編―憲法の今』をテーマにおこなわれました。
 集会では、平和フォーラム代表の江橋崇法政大学教授の主催者あいさつと講演『ねじれ国会と憲法構造の変動』につづいて、山口二郎北海道大学教授の講演と提起『民主主義の現状と政権交代への展望』がおこなわれ、山口教授は「世論調査で9条は改正の必要がないとの声が強まっている。在日米軍の再編が進めば自衛隊や安保体制が変質し、ますます9条の理念から遠ざかってしまう」と訴えました。
 つぎに、米軍基地をかかえる現場からの提起『空洞化する憲法と米軍再編』について、沖縄から基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表の高里鈴代さんと神奈川平和運動センターの加藤泉事務局長さんのスピーチ、最後に『武力で平和はつくれない、9条キャンペーン』の訴えを自治労中央執行委員でキャンペーンプロジェクト座長の井加田マリさんが行い、終了しました。
(トップへ戻る)